ホーダ(カポエイラの演武、組手の場)!
次回のホーダは11月23日(土) 19:00-20:30です
月に一度の本気のカポエイラの集まり、ホーダ。
参加できるのは正式にカポエラ団体に所属している人だけですが、
観覧はどなたでもできます!
イスも用意しています。
連絡無しで観覧自由です。
途中入退場も自由です!
時間 19:00-20:30
場所 カポエィラ・テンポ大久保アカデミーア
ホーダって何なの!?
と思った方はこのページを全部御覧ください!
ホーダ(カポエイラの演武、組手の場)!
カポエイラには基本、大会と言う物はありません。
試合もありません。
ですが、「ジョーゴ」と言われる、格闘技の世界での言い方をすればいわゆる組手は行います。
ダンスの世界で言えばダンスバトルみたいな感じです。
そのどちらの要素も持っているのですが、そのジョーゴをひたすら行う場の事を「ホーダ」と言います。
ホーダは直訳すると「輪」「集会」となりますが、カポエイラをする人達、「カポエィリスタ」が輪になって、楽器、手拍子、歌で盛り上げ、その中心でジョーゴが行われます。
最後はダンスのソロバトルや、トリッキングのイベントみたいにアクロバットの見せ合いみたいにもなります。
盛り上がりますよ!
ユネスコの人類の無形文化遺産とアシェー
この、カポエイラのホーダ(Roda de Capoeira)は2014年11月26日に「ユネスコの人類の無形文化遺産」に認定されました。
カポエイラそのものが認定されたのではなく、このホーダと言う集会が、です。
ホーダと言う物は、輪になっているカポエィリスタだけの物ではありません。
観客としてその場にいる人も、一緒に手拍子をしたり歌を口ずさんだり、歓声を上げる事によってホーダに力を与える役割があります。
その力はアフリカの言葉で「アシェー」とも言われとても大事で強く、それを含めた全てがホーダを形作ります。
そしてそこには男女の違い、年齢の違い、人種の違いなどは関係なく、全員が良いホーダを求めて各々の持てるアシェーを注ぎ込むのです。
その姿が素晴らしいから、ユネスコには認められたのでしょう。
決して、カポエィリスタの派手な蹴りや激しい音楽だけが要因ではないです。
初心者であろうと、観客として来ただけであろうと、ユネスコの人類の無形文化遺産を一緒に作る大事な仲間です。
観覧希望の方は是非それを感じに来て下さい。
カポエイラ・テンポのホーダはどんな流れ、ルールなのか
カポエィラ・テンポは、カポエイラ ヘジォナウと言うスタイルをやっています。
スタイルによってホーダのルールも違うので、あくまでカポエイラ ヘジォナウのルールだと思って下さい。
上にある動画を全部見れば大体わかるのですが、以下のような流れとルールになります。
挨拶、そしてクァドゥラと言う歌から始まる
まずは全員一列に並び、カポエィラ ヘジォナウの創始者であるメストゥレ ビンバの肖像に向かって敬礼を行います。
ここは日本の武道に近いものを感じますね。
観覧の方は敬礼はしなくて良いです!
そして全員が配置につきます。
ベンチにバテリーア(シャランガとも言う)と呼ばれる楽器隊が座ります。
真ん中がビリンバウと言う弦楽器、その左右にパンデイロと言うタンバリンみたいな楽器です。
まだ、アタバキと言う太鼓は使いません。
そして最初にジョーゴを行う2人がパンデイロの前に座ります。
ビリンバウはホーダの指揮者とも言われる大事な楽器なので、絶対にビリンバウを弾く人の前には座りませんし、立って視界を塞ぐ事もしません。
そしてビリンバウ、パンデイロの順に演奏が始まります。
リズムは比較的ゆっくりです。ですがはっきりしたリズムを刻みます。
バテリーアの中の誰か(基本的にはビリンバウの人)、もしくはジョーゴするために座っている人が歌う、クァドゥラと言う歌がはじまります。
クァドゥラはホーダが始まる時にしか歌いません。
そしてクァドゥラの間は手拍子はありません。
クァドゥラが終わるとそのままシューラと呼ばれるコール&レスポンスの歌が始まります。
そこから一斉に手拍子が始まります。
レベルの高い人が歌う場合、クァドゥラやシューラにアドリブを入れたり、その場に合わせて選曲をします。歌のジョーゴもあるわけです。もちろんポルトガル語です。
シューラが終わる時にやっとジョーゴが始まります。
バテリーアの前に座っている2人が握手をして、アウーと言われる側転を行いホーダの真ん中まで移動してジョーゴをします。
ホーダの前半はゆっくりめではじまる
そして歌はコヒードと呼ばれる、様々なヴァリエーションのある一般的なカポエイラの歌に変わります。
例えばMAZDAのCMで流れていたZOOM ZOOM ZOOMなんかは元々はカポエイラのコヒードです。
最初のうちはコヒードは短めの歌が多く、そしてあまり派手ではないです。
ですが、短い間隔でコール&レスポンスが繰り返される事によるグルーヴが生まれます。
前半はこのゆっくり目で、かつはっきりしたグルーヴに乗り、丁寧なジョーゴが繰り広げられます。
勝ち負けはあるのか
ジョーゴの中では駆け引きがあったりもします。
油断をすると中級者以上のジョーゴでは足払いで転ばされたりもします。
でも転んだとしても技ありや一本を取られてジョーゴが終了するわけではありません。
転んだ所から回転しながら起き上がったり、転んだ姿勢から蹴り返したりしてやり返す、などの攻防が続いていきます。
足払いだけでなく、柔道の投げ技みたいな物があったり、本気で闘えるカポエィリスタ同士の場合は蹴りを思いっきり当てに行きます。
ですがそれでやられたとしても明確に負けと言うわけではなく、そこからどう振る舞うのかも大事なのです。
怒ってその場ですぐに同じような事をやり返すのも選択肢の一つです。
それが見事に決まれば「あいつも強いな~」で終わりますが、怒って反撃すると大体見透かされて返り討ちに合います。
「いや~まいった!」みたいな反応をして、そのジョーゴを終わらせてもいいです。
そして数十分後にまた同じ人とジョーゴをする時に弱気な振りをして突然やり返すのも面白いですね。
やられた瞬間に逆にやり返して、それにまたやり返して、をお互い繰り返して皆が大盛り上がり、みたいな展開も素敵です。
やられて終わり、やっつけて終わり、みたいなのが求められているのではなく、その日のホーダ全体の中でみんながストーリーを作る一員になるのです。
それをみんな楽しめるようになっているホーダは良いホーダだと思います。
そのストーリーはその日だけで終わるのではなく、次回に続くかも知れないし数年後に続くかも知れない。
それがカポエイラ、と言う感じです。
「全員ぶっ倒して俺最強」
みたいなのはあんまり求められていないです。
結論、勝った負けたを求めるのではなく、やったやられたを繰り返して周りのみんなに「あいついいね!」って思われるのが目的、と言った感じです。
白黒つけたがる人にはカポエイラのホーダは向いてないかも知れません。笑
ジョーゴする人たちはどう入れ替わっていくのか
続きは後日!