カポエイラと格闘技
カポエイラはダンスであり、格闘技でもあります。
その格闘技の部分をご紹介します。
プロの格闘家には通常のレッスンとは別時間枠で、使える蹴りの指導を行っております。
ONE 若松佑弥、パンクラスミドル級元チャンピオン新村優貴選手を始め、K-1、ZST、パンクラス、巌流島(菊野克紀)の選手等に指導しています。ご相談下さい。
達人系YouTuber達とのコラボが日本一豊富
カポエイラ・テンポ代表の須田と、支部長の笹森は格闘家、武術家YouTuber達との交流が深く、数多くコラボしています。
この2つのチャンネルでそれぞれ達人とのコラボ動画を公開しています。是非ご覧ください。
コラボした皆様
坂口拓
K-1 城戸康裕
UFC、巌流島の菊野克紀、神竜誠
RIZINファイター 矢地祐介
空手家 子安慎悟、福地勇人、古コン
システマ 北川貴英
躰道世界王者 中野哲爾
影武流 雨宮宏樹
極真空手世界王者 纐纈卓真
極真空手世界王者 上田幹雄
浅井流鞭拳空手 浅井星光
イス軸法開発者 西山創
カラリパヤットゥ ニディーシュ
※順不同・敬称略
見ての通り、名だたる先生達が認めるカポエイラの格闘技としての有用性。
これを持ってして説明は不要かとも思われますが、須田の友人の格闘家が格闘家目線でカポエイラを語ってくれました!
『格闘家が語るカポエイラのすすめ』 格闘芸術家集団
現在格闘家として活動されている勝又氏が語るカポエイラと格闘技の関係性を語っていただきます。
数年来の友人である須田竜太氏が主宰するカポエイラ団体『カポエィラ・テンポ』で本格的にカポエイラに取り組んで3か月になります。
私は普段、ムエタイ・キックボクシングを本業として取り組んでいるのですが、ある日、Youtubeでブラジルの総合格闘技の選手がリング上でカポエイラの華麗な回転技を連発して相手をノックアウトした動画を見て驚き、自分もこんな技ができたらいいなと軽い気持ちで門を叩きました。
(最近では巌流島に出場してまさに同じ蹴りで相手をノックアウトしているマーカス・レロ・アウレリオ選手の事です。今では須田、笹森とは友人となっております)
今までやっていた格闘技とは全く違う動きに当初は戸惑いながら、おそるおそるスタートしましたが、カポエイラを続けていくうちに格闘家にとって非常に重要なさまざまな効能が明らかになりました。
これまで私が実感したことを以下にご紹介いたします。
柔軟性
カポエイラは他の格闘技と比べて、圧倒的に柔軟に時間を割きます。
(他には韓国の武道であるテコンドーも柔軟の時間が多いです)
そして少なくともカポエィラ・テンポでは、それは単なる股割りのみならず、首、腕、肩、腰、脇腹、背面部、脚部、尻部、足首と全身を隈なく伸ばすように組み立てられています。
そして、ある一方向からではなく、さまざまな角度から伸ばしていくことによって、驚くほど自分の体が柔らかくなっていくのが実感できます。
こうして培った柔軟性で、私はずっと錆びついていた、かつての必殺技ハイキック(上段廻し蹴り)の封印を解くことができました。
そして、現在もどんどん体が柔らかくなり続けています。
また、全身の柔軟性を養うことは怪我の予防にもつながります。
体幹部の強化
足技主体のカポエイラの動きは非常に腹筋背筋といった体幹部の筋肉を使います。
カポエイラの様々な技を練習するうちに自然とこの体幹部の筋肉は強化されていきます。
その上カポエイラ・テンポの準備運動は非常に腹筋運動が多いので、さらに体幹部が強化されていきます。
この体幹部は格闘家にとって最も重要な筋肉で、あらゆる動きの基礎、そして打撃の威力の源となります。
すなわち、動きが俊敏に、打撃が重くなる。
これもカポエイラ修行の効果です。
体軸の安定
カポエイラは回転する動作が非常に多い競技です。
そしてこの回転には、前述の体幹部の強さプラス、安定した体軸が不可欠になります。
つまり、体をコマと見立てると体軸がその芯となり、芯がしっかりしてないとコマが上手く回らないのと同じ原理です。
熟練したカポエイリスタは皆しっかりと体軸が安定しており、それによって何回でも綺麗に、そしてスピーディーに回転することができます。
格闘技においても回転を必要とする技が多々あり(後ろ回し蹴り、バックブロー等)、カポエイラでしっかりとした体軸を身につけることによって、これら回転技のスピードと安定性が格段に増します。
さらには、体軸を確立することでパンチのスピードや連打の回転も速くなり、キックのスピードも確実に増します。
ボディバランス
カポエイラは片足立ちや逆立ちといった非常に不安定な体勢から繰り出す技も多く、それらをマスターするためには卓越したボディバランスが不可欠です。
カポエィラ・テンポでは、初心者からベテランまでさまざまなバランストレーニングを行い、カポエイラに必要なボディバランスを養っています。
格闘技においても、立ち技系寝技系に関わらずこのボディバランスはとても重要で、あのヒクソン・グレイシーがサーフィンでバランス感覚を磨いていることは有名です。
持久力・瞬発力
カポエイラはダイナミックな足技と全身を使った避け技を組み合わせて互いに技を掛け合い続ける競技です。
ジョーゴと呼ばれる組手では、技が途切れることなく続き、普段スポーツをやっている人でも息を切らすほどエネルギーを消費します。
いつもの運動とは違う筋肉も使うので、ほんの数分のジョーゴでも非常にきつく感じます。カポエイラの練習は持久力の向上にも役立ちます。
またカポエイラの一番の見せ場は、そのスピーディーでダイナミックな蹴り技です。
中でも跳躍系の大技は見る人を圧巻させます。
そこで必要となってくるのが全身のバネ、瞬発力です。
カポエイラ修行の段階が進むにつれて、徐々に全身のバネ=跳躍力がUPします。
(おまけ)音楽性
カポエイラは通常、ブラジルの伝統音楽に合わせて行います。
中級者以上が行うホーダと言う集会の時はみんなで楽器を弾き、歌を歌い、手拍子を叩いて盛りあげながら行います。
これがカポエイラが格闘ダンスと言われる所以ですが、これが馴染むと楽しいのです。
カポエラは相当の運動量ですが、こうした音楽に合わせて行うことによって、誰でも無理なく楽しく行うことができるのです。
格闘技においては、ムエタイもワイクルーという、タイの伝統の音楽に合わせて闘いの神と師匠に感謝を込めて踊る儀式から試合が始まり、試合中もずっと音楽が鳴り続き、これに合わせて闘います。
音楽と格闘は各地で意外な接点があるのです。