カポエイラの流派

カポエイラの流派

カポエイラにはどんな流派がある?

現在、カポエイラには世界中に様々な団体やスタイルがあります。

その中でも、カポエイラのスタイルを知る上で重要なのが「カポエイラ・ヘジォナウ(ヘジョナウ)」と「カポエイラ・アンゴーラ」です。

カポエイラ・ヘジォナウは、メストゥレ・ビンバによって20世紀前半に作られたスタイルです。

一方のカポエイラ・アンゴーラは、それ以前から行われていたカポエイラの伝統を重視し、メストゥレ・パスチーニャなどによって20世紀に体系化され、広く知られるようになりました。

そして現在では、ヘジォナウとアンゴーラのどちらかにはっきり分類できない団体も非常に多くあります。

そうした現代的なカポエイラを、大きなくくりとして「カポエイラ・コンテンポラーニア」と呼ぶことがあります。

ただし、空手の「○○流」のように、世界中のカポエイラがこの3つの流派にきっちり分かれているわけではありません。

団体やメストゥレによって、動き、音楽、ホーダのルール、帯のシステムなどにもかなり違いがあります。

カポエィラ・テンポが行っているのは、メストゥレ・ビンバから受け継がれてきたカポエイラ・ヘジォナウです。
直系なのです。

カポエイラ アンゴーラ

カポエイラ アンゴーラ

「アンゴーラ」という名前は、アフリカのアンゴラに由来します。

カポエイラそのものにもアフリカ、特に現在のアンゴラ周辺の文化との深いつながりがあると考えられていますが、「現在のカポエイラ アンゴーラが、アフリカに存在したカポエイラをそのまま受け継いだもの」というわけではありません。

現在「カポエイラ アンゴーラ」と呼ばれているスタイルが明確になっていく上では、20世紀のメストゥレ パスチーニャの存在が非常に重要です。

基本は比較的ゆっくりとしたテンポで動き、儀式的な雰囲気が強く出ています。

しかし「ゆっくり=闘いの要素が弱い」というわけではありません。

実際に相手とジョーゴをする時には、相手を牽制しながら隙をついて一気に接近し、鋭い蹴りを放ったり、足をからませて相手を倒したりといった攻撃も行います。

騙しあい、ふざけあいの要素などもかなり強いです。

アンゴーラは手を地面につけて行う動作が多く、逆立ちなど、頭を低い位置にする動きも多く見られます。

また、シャマーダ(Chamada)と言われる、相手を呼び寄せて独特のやり取りを行う動作があるのも大きな特徴です。

一見すると踊っているようだったり、ふざけているようだったりするのに、その中には相手との駆け引きや攻撃の可能性が常にある。

この「何をしてくるかわからない」というところも、カポエイラ アンゴーラの面白さです。

その他の特徴としては、

一般的に靴を履いて行う。段階を表す帯を使わない団体が多い。楽器の数が多い(ビリンバウ3本、パンデイロ、アタバキ、アゴゴ、ヘコヘコなど)。1回のジョーゴ(組み手)が比較的長い。ホーダを正円に作り、周りの人達は座ることが多い。シャマーダを行う。等……

ただし、これらはすべてのアンゴーラ団体に共通する絶対的なルールではありません。団体やメストゥレによって違いがあります。

カポエイラ ヘジォナウ(ヘジョナウ)

カポエイラ ヘジォナウは、メストゥレ ビンバによって作られたスタイルです。

メストゥレ ビンバ(Mestre Bimba、本名 Manoel dos Reis Machado)は1899年、ブラジルのバイーア州サルヴァドールに生まれました。

メストゥレ ビンバ | 東京・新宿のカポエイラ教室|初心者歓迎|カポエイラ・テンポ

12歳の頃からカポエイラを習い始め、後に自分が学んできたカポエイラを元に、新しい技や練習方法などを加えたスタイルを作り上げていきました。

ビンバの父親、ルイス・カンジド・マシャードは「バトゥーキ」と呼ばれる、足技や崩しなどを使って相手を倒すアフリカ系ブラジル文化のチャンピオンとして知られていました。ビンバが作り上げたヘジォナウにも、このバトゥーキの影響があったと言われています。

そして現在のカポエイラ ヘジォナウには、後の時代に様々なカポエイリスタ達によって作られたり、取り入れられたりした技もたくさんあります。

そのため、現在行われているヘジォナウと、メストゥレ ビンバが当時行っていたヘジォナウはまったく同じではありません。

実際、メストゥレ ビンバ本人やその時代のカポエイリスタ達の古い映像を見ると、現在のカポエイラと比べてかなりシンプルな動きをしています。

昔のカポエイラの動きは、古い世代のカポエイリスタ達の動きの中にも見ることができます。

つまりカポエイラは昔からずっと同じ形だったわけではなく、時代と共に変化しながら現在の形になってきたわけです。

カポエイラ ヘジォナウは、アンゴーラと比べると一般的にテンポが速く、蹴り技も多く、ダイナミックな動きが多く見られます。

もちろんアンゴーラでも速く動く時はありますし、ヘジォナウでもゆっくりジョーゴをすることはありますので、「アンゴーラ=遅い、ヘジォナウ=速い」と単純に分けられるものではありません。

「ヘジォナウ(Regional)」とは「地方の」「地域の」と言う意味です。

ビンバが自分の作ったスタイルにつけた名前は、実は「カポエイラ ヘジォナウ」ではなく、

「Luta Regional Baiana(ルタ・ヘジォナウ・バイアーナ)」

でした。

日本語にすると「バイーア地方の格闘技」といった意味です。

当時のカポエイラは長い間取り締まりの対象となり、犯罪や暴力と結びついた悪いイメージを持たれていました。そのためビンバは「カポエイラ」という名前ではなく「ルタ・ヘジォナウ・バイアーナ」という名前を使ったとも言われています。

そして、メストゥレ ビンバの最大の功績、それはカポエイラの練習システムをしっかり体系化し、それまで主に路上などで行われていたカポエイラを、他の格闘技や武道と同じようにアカデミーア(道場)で教えるようにした事です。

カポエイラ初のアカデミーアはメストゥレ ビンバが作ったと言われています。1932年の事です。

「Centro de Cultura Física Regional(セントゥロ・ジ・クウトゥーラ・フィーズィカ・ヘジォナウ)」として、5年後の1937年には政府から正式な認可を受けました。

さらにビンバは、それまで師匠や先輩達の動きを見たり、実際にジョーゴをしたりしながら覚えていくことが中心だったカポエイラに、初心者が順番に技術を身につけるための練習システムを作りました。

その代表的なものが「セクエンスィア・ジ・メストゥレ ビンバ」と呼ばれる8つの型です。

2人1組になって決められた攻撃、避け、反撃などを繰り返していく練習で、現在でも伝統的なヘジォナウでは重要な練習方法として受け継がれています。

他にもビンバは、投げ技や崩しへの対応、ホーダのやり方、音楽、卒業資格の授与式など、カポエイラを教えるための様々な仕組みを作りました。

カポエイラのイメージを良くするのに最も大きく貢献した人物の一人が、メストゥレ ビンバです。

当時のジェトゥーリオ・ヴァルガス大統領の前でもデモンストレーションを行い、その際ヴァルガス大統領はカポエイラを「ブラジルで唯一の真に国民的なスポーツ」と評したと伝えられています。

1953年7月23日の事です。

長い間、犯罪や暴力と結びつけられてきたカポエイラが、ブラジルを代表する文化として社会に認められていく上で、メストゥレ ビンバが果たした役割は非常に大きなものでした。

カポエイラ ヘジォナウの特徴としては、

裸足で行う。段階を表す帯がある。楽器編成は基本的にビリンバウ1本、パンデイロ2つ。手拍子をする。1回のジョーゴ(組み手)が比較的短い。ジョーゴに別の人が割って入ることもある。ホーダの形が馬蹄形になる。ホーダの周りの人達は立つ。等……

カポエィラ ヘジォナウのホーダの形 | 東京・新宿のカポエイラ教室|初心者歓迎|カポエイラ・テンポ

ただし、これらは伝統的なヘジォナウに見られる特徴で、現在「ヘジォナウ」と呼ばれているすべての団体がまったく同じやり方をしているわけではありません。

団体やメストゥレによって、技、楽器編成、音楽、帯のシステム、ホーダのやり方などにも違いがあります。

カポエィラ・テンポが行っているのは、このメストゥレ ビンバから受け継がれてきたカポエイラ ヘジォナウです。直系なのです。

こちらのnoteも是非お読み下さい。

大東流合気柔術への疑問!後編。武田惣角とカポエイラのメストゥレ ビンバの共通点&無理矢理イス軸法の話

カポエイラ コンテンポラーニア

現在はさらに、カポエイラ アンゴーラとカポエイラ ヘジォナウ、どちらかにはっきり分類されない「カポエイラ コンテンポラーニア」と呼ばれるスタイルも世界的に広まっています。

「コンテンポラーニア(Contemporânea)」とは、「現代の」「現代的な」という意味です。

アンゴーラとヘジォナウ両方の影響を受けながら、団体ごとに新しい技やアクロバット、トレーニング方法、音楽、ホーダのやり方なども取り入れ、比較的自由に発展してきたカポエイラです。

そのため、コンテンポラーニアには「これが正しい形」という統一されたスタイルがあるわけではありません。

そもそもメストゥレ ビンバが作ったヘジォナウのように、誰か一人のメストゥレが「カポエイラ コンテンポラーニア」という新しい流派を作ったわけでもありません。

現在では、アンゴーラや伝統的なヘジォナウの形をそのまま行っている団体よりも、そのどちらからも影響を受けながら独自に発展している団体の方が世界中にたくさんあります。

そうしたカポエイラをまとめて「コンテンポラーニア」と呼ぶことがありますが、団体自身はコンテンポラーニアを名乗らず、単に「カポエイラ」と呼んでいる場合もあります。実際、この「コンテンポラーニア」という分類そのものについても、カポエイラ界で完全に統一された考え方があるわけではありません。

なので、「アンゴーラ」「ヘジォナウ」「コンテンポラーニア」という3つが、空手の流派のようにはっきり分かれている、と考えない方が実際のカポエイラに近いです。

カポエイラとは

そもそもカポエイラってなんなの?何してるの?

カポエイラの歴史

昔はどんなだったの?そんな昔からあるの?どんな人が作ったの?

カポエイラの流派

空手みたいにスタイルが違う流派あるのかな?

音楽と楽器との融合

なんか楽器演奏したり歌ったりしていません?何あれ?

現在のカポエイラ

最近はゲームとかMVとかCMとか漫画とか色々見られるよね?

技の説明やレッスン動画

Youtubeでたくさん解説!どんな技があるのかな?

用語集

ブラジルの言葉だからよくわからないからここで調べてみたいな

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